「坐骨神経痛と診断されて、腰から脚にかけて痺れが出ているが、やってはいけないことはあるのか?心配になっている…。」
今回のブログは、このようなお悩みを抱えたあなたに向けて記事を書いています。
坐骨神経痛とは?
坐骨神経は、正しくは腰からお尻まで走行している神経となりますが、太もも・すね・ふくらはぎは枝分かれした神経が走行する為、総称として坐骨神経と表現することもあります。その坐骨神経の走行上に痛みやしびれなどの症状が現れたものを「坐骨神経痛」と呼ばれています。お尻が痛い、足が痺れて痛い、歩行時や階段昇降時が辛いなど、様々な症状を引き起こします。
坐骨神経痛でやってはいけないこと7選
ここから、坐骨神経痛でやってはいけないことを7つご紹介します。やってはいけないことが理解出来たら、対策も出来ますので、是非参考にしてください。
安静を保つ
安静を保っていることで運動不足になり筋力の低下にも繋がります。また体力が低下することも考えられるので、自然治癒力の低下にも繋がり、回復させる力も上がりにくくなります。安静を保った結果、体が硬くなって筋肉や関節が動かずに、神経の周りを通っている血管を圧迫してしまい坐骨神経痛を悪化させてしまうケースがあります。
以前までは安静が良いとされていましたが、最近では出来る限り動ける範囲で体を動かした方がいいということがわかってきました。無理やり体を動かすということではないですが、痛みや痺れが酷くならない程度に体を動かすようにしましょう。
肥満
体重が増えると当然体への負担は大きく体重が増えると当然体への負担は大きくなります。坐骨神経は腰から足まで走行している神経ですが、人間の体重の約6割は股関節で支えられています。そのため、股関節周りのお尻の筋肉や腰の筋肉が過緊張状態となってしまう可能性が高いです。
筋肉や血液の回復にタンパク質補給は欠かせませんが、規則正しい生活やバランスを考えた食事も必要となりますし、もちろん適度な運動も必要です。
肥満になると腰に負担がかかるだけではなく、動きが少ない場所に脂肪が付きやすくなります。ということは、血流が悪い状態と言えるのです。
坐骨神経痛のような痛みが出ている状態と同じで脂肪細胞が大きい状態で少し言い方を変えるとセルライトも肥満や痛みが出ている状況と同じです。
体重が増えると当然体への負担は大きく血流が悪いと脂肪細胞は小さくなることもなく痛みを感じやすくなったり体の回復力を低下させることも考えられるので注意が必要です。
身体を冷やす
坐骨神経痛を抱えている場合に温めた方がいいのか?冷やしたらいいのか?迷う人もいます。実は両方とも血流を良くさせる方法になります。しかし、冷やすということはリバウンドを狙って血流を良くさせることを目的としています。血管が閉じると、その後血管が広がった場合に一気に血液が流れ出します。
しかし、体を冷やすと血流が悪くなる筋肉が硬くなる→痛みやしびれが出やすくなるといった悪循環に陥ってしまう可能性が高いので、痛みやしびれが出ている場合や慢性的な場合には、血流を良くすることが重要なので、温めることが必要となります。
そのため、体の冷えが考えられて坐骨神経痛を引き起こしている方は食事や飲み物なども、温かいものや常温のものを摂ることをおすすめします。もしも冷やすような行動。例えば、アイシングなどを行う場合は温めることと交互に行うようにしましょう。
同一姿勢や同一動作を続ける
同じ動作を繰り返し続けているといった場合では、お尻の筋肉を硬くさせて坐骨神経に関係してくる血管を直接圧迫させやすくなることもあります。
負担は「運動量×時間」で表すことができるので、同じ姿勢を続けている。または繰り返し動作を長時間を行っている場合には、徐々に血流が悪く痛みやしびれの症状を引き起こしやすい環境を作り出してしまいます。
仕事量や運動量を減らすことができれば理想的ですが、これは現実的ではありません。やらなければいけない仕事や動作があるのは仕方のないことです。そこでなるべく時間を区切って、こまめに動かす事や休息を入れることが重要ですまた椅子に座っているときは、
- ⑴足裏を床にしっかりつける
- ⑵膝と股関節を90度にする
- ⑶深めに座って骨盤を立てて背もたれを使う
この3つを気にするようにしてみてください。
薬を長期間使用している
痛み止めや湿布は血流を良くさせるために使用されるものですが、長期間使用している場合には、デメリットとして副作用が出る場合があります。
主な副作用としては、胃腸や腎臓障害頭痛といった症状で副作用が起こることは稀なケースですが、精神的にも痛み止めや湿布がないと不安という心理に陥ってしまうこともあるので、坐骨神経痛の症状方がものすごく強い場合には、薬に頼ることも必要です。
しかし、長期間服用している場合には、治しているというよりも二次的な対象ということを理解しておきましょう。
また長期間の痛み止めを使用している場合は副作用のリスクだけではなく、坐骨神経痛を治しにくくししまっている可能性もあるので注意が必要です。
市販薬でロキソニンを服用していたりする人も多いですが、非ステロイド性の抗炎症薬は坐骨神経痛に対してあまり有効的ではない状況なので、あまり痛み止めを服用することはお勧めしません。
強刺激のマッサージを受ける
マッサージは、血流を良くさせる為の方法ですが、痛いから強いほうが効果があるんじゃないか?と思ってしまい強く押したり、強い刺激を入れる為に、テニスボールやゴルフボール。時にはホームローラーという商品を購入し、マッサージをする人もいます。
しかし、強い刺激は逆に血流を悪くさせてしまう結果を招いてしまいます。
マッサージの刺激量は、痛い気持ちいいくらいが丁度いいですが、強い刺激は痛みに耐えようとして体が緊張してしまいます。
その結果、筋肉は固まり血管は閉じやすくなるという悪循環を招いてしまうので、治療院でマッサージを受ける場合も同じですが、セルフケアで行うマッサージでも押す・叩くという刺激よりも擦る程度がおすすめです。
力みがあるストレッチ
マッサージと同じですが、ストレッチの場合も無理やり太もも裏のストレッチを呼吸が止まるくらいのストレッチをすることは、坐骨神経痛を悪化させてしまう要因にもなります。
そもそもストレッチは有酸素運動なので力んで力いっぱいやるものではありません。
ひとつだけお伝えすると、ストレッチをして神経を圧迫させることもありませんし、神経は伸びません。
もし、ストレッチをすることで神経が伸びるような事があれば、痛みが出ていないときは違うことが起きているのか?と説明がつきません。
筋肉は表裏の関係にありますので、片方だけストレッチをした方が良いケースもありますし、表と裏を両方を行った方が良いケースもありますので、この部分は坐骨神経痛に専門的な方にアドバイスをもらってから行えると理想的です。
まとめ
いかがでしたか?坐骨神経痛でやってはいけないことは、悪化を防ぐことや回復する為にも必要不可欠なものとなります。出来るだけ早期に回復させるためにも、今回お伝えした7つのことを頭に入れて実践してみてください。

総院長:森野 輝久(もりのてるひさ)
鍼灸師 あん摩マッサージ指圧師
千葉県、東京都の整骨院、整体院、サロン4店舗を経営する会社の副社長。