【妊娠中の湿布】市販薬で注意したい3つのポイントを解説
一般的に湿布は簡単に用いるセルフケア商品の1つです。腰が痛いと思った時についつい頼ってしまうものが湿布ですよね?妊娠中はお腹も徐々に大きくなることで腰や骨盤まわりの痛みや症状を引き起こしやすくなります。
よく妊娠中のママさんが来られる際に「妊娠中に湿布を使うのは大丈夫ですか?」という質問を多く頂くことがあります。妊娠中の痛み止めは避けた方が良いとは聞いていたけど、湿布はどうなのかわかりませんよね?
そこで、今回は妊娠中の腰痛で湿布を使うのは大丈夫なのか?また注意点なども含めてお伝えしていきます。
妊娠中で湿布は使える?!
妊娠中は胎内の赤ちゃんへの栄養はへその緒を通じて送り出されます。湿布は皮膚から血管内に成分を取り入れるのですが、過去に妊娠後期に湿布薬を使用したことにより、胎内にいる赤ちゃんの動脈管(心臓近くの血管)が収縮したという事例があります。
具体的には明らかになっていませんが、2014年に厚生労働省が非ステロイド性鎮痛薬を使用することは妊娠中には危険と判断し第一類医薬品と第二類医薬品の湿布の一部は使用してはいけないと通達しています。
湿布薬に含まれる非ステロイド性鎮痛薬とは?
一般的に言われる湿布薬には非ステロイド性鎮痛薬(NSAIDs)と分類される成分が含まれています。細かい成分をお伝えすると
- ・アスピリン
- ・アセチルサリチル酸
- ・インドメタシン
- ・ジクロフェナク
- ・イブプロフェン
- ・ロキソプロフェン
といったCMでも聞いたことのあるような成分が含まれています。
妊娠中は湿布が使えないのか?
妊娠中は胎内の赤ちゃんへの影響を考えると湿布を使用しないことをオススメします。しかし使えないという訳ではないのですが、外箱には「妊娠中、または妊娠している可能性がある場合は使用しないでください」といった表記がされているものも存在しているので、迷ってしまいますよね。
市販薬の場合は医薬品分類を参考にする
市販薬の場合は外箱に記載されている第◯類医薬品と表記されている分類を参考にしましょう。
第3類医薬品の湿布はは妊娠中OK
使用上の注意について妊娠中の記載はされていないのですが、使っても大丈夫という意味です。妊娠中も使用できるとされていますが、以前に使用したことのある商品であれば、アレルギー症状も確認できるのでおすすめとされています。商品名で言うと以下のような物になります。
- サロンパスA
- サロンパスローション
- アンメルツヨコヨコ
- パテックスうすぴた湿布
- 腰痛パテックス
第2類医薬品・第1類医薬品は医師に相談する
第2類医薬品でも妊娠中に使用することの出来るものも存在します。しかし、第3類医薬品以外は一度医師または薬剤師に一度相談する事をオススメします。後から市販薬として販売されているケースもありますが、まずは相談することです。
また、妊娠していることに気付かずに使用していたというケースもありますが慌てる必要はありません。そのような場合は検診時に相談するようにしましょう。
妊娠中で湿布を使うのは注意が必要
先程も妊娠中に湿布を使用して胎内の動脈管が収縮してしまったというケースについてお伝えしましたが、非常に稀なケースでもあります。しかし動脈管は赤ちゃんの命綱でもある血管なので、閉じてしまうことで心臓が止まってしまうのです。また、湿布の成分の有名どころのインドメタシンやボルタレンなどは強力な血管収縮作用があるので、使用禁止となりました。
まず自分だけで判断するのではなく、医師や薬剤師からの指示を仰ぐようにしましょう。元気な赤ちゃんを産むためにママも元気で居なければいけないので、湿布以外のセルフケアも必要ですね。