左側の腰痛は内臓の病気なのか?考えらえる原因と撃退する対処法
「腰痛を繰り返しているけど、いつも左側に出る…これって何だろうと疑問に思っている」
「もしかしたら危険な病気が隠れているのかと不安になっている」
このブログはこのような悩みを抱えているあなたに向けて書きました。
左の腰が痛い…
腰痛は右側・中央・左側と様々な位置に起こりますが、特に片側に起こる方も多いです。それは筋肉や関節だけが原因ではない場合も隠れています。では左側の腰痛が出た場合はどのような原因や病気が隠れているのでしょうか?そこで今回は左側に出る腰痛の病気、原因、対処法も含めてお伝えしていきます。
このブログをご覧いただき、少しでも不安が無くなってくれればと思っています。
左側の腰が痛くなる内臓の病気
左側の腰が痛くなる時に考えられる病気は内臓疾患が考えられます。当てはまる病気は以下の通りです。
- すい炎、すい臓がん
- 腎盂腎炎、腎結石
ではこの病気に対して詳しくお伝えしていきます。
すい炎・すい臓がん
急性膵炎は、すい臓が突然炎症を起こした状態です。多くの場合は過度の飲酒後や脂肪が多い食事後、胆石によって引き起こされます。
左上腹部から背部まで耐えがたい痛みが症状として出るのが特徴的です。また、以下のような症状が出ることもあります。
- ・腹部が腫れて柔らかい
- ・吐き気・嘔吐を伴う
- ・発熱
- ・頻脈
症状や種類によって重症度は異なります。
すい炎はすい臓がんを発生させる危険因子となっています。特に慢性すい炎の場合、診断から20年以内に発症する確率が約4%。遺伝性すい炎は障害に渡っ発症する確率が40%あると言われています。まずは、病院で検査を受けるようにしましょう。
腎盂腎炎・腎結石
腎盂腎炎は、腎臓に細菌が感染する病気になります。本来腎臓には細菌はありませんが、尿路から細菌が侵入して感染するケースが多くあります。腰の痛み以外に以下のような症状を引き起こします。
- ・背中の痛み
- ・高熱
- ・排尿痛
- ・頻尿
- ・残尿感
- ・全身の倦怠感
特に腎盂腎炎の場合は細菌が全身に広がった場合命の危険性もあります。敗血症や血圧低下、急性腎不全、多臓器不全などになる可能性もあるので、早急に病院で検査を受ける必要があります。
また腎結石は場所によって名前が変わります。
- ・腎臓=腎結石
- ・尿管=尿管結石
- ・膀胱=膀胱結石
- ・尿道=尿道結石
特に左右のどちらかに限局した痛みがありソケイ部から下腹部まで痛みが広がることがあります。場合によっては無症状のこともありますが、尿管に結石がある場合は激痛を伴います。レントゲンや超音波で診断可能になるので早急に病院に行く必要があります。
膵炎、膵臓がんなど「耐え難い痛み」がある場合も同様です。
病気以外で左側の腰が痛くなる原因
内臓の病気以外で左側の腰痛が起こる可能性がある原因は、以下の筋肉や関節が関係していることが多くあります。
- ・腰方形筋
- ・脊柱起立筋
- ・殿筋
- ・仙腸関節
ではこの3つについて解説していきます。
腰方形筋
腰方形筋は腰に手を当てる時に親指が当たる位置になります。肋骨と骨盤を繋いでいる筋肉になるので、腰の部分を支える働きがあります。
この部分はぎっくり腰になった場合に原因となることが多く、腰が辛くなった時に押したり押されると痛気持ちいという感覚を得られることが多いです。
特に長時間座りっぱなしのような方はこの筋肉に負担がかかって腰やお尻まで痛みを伴います。
脊柱起立筋
脊柱起立筋は3つの筋肉で構成されて骨盤から首までつながっている筋肉になります。上半身のバランスを保つ、後ろに反らす、回旋させる役割がありますが、デスクワーク時に背中の違和感や痛みを感じた場合は多くの場合この脊柱起立筋が関係しています。
長時間同じ姿勢を続けると、筋肉も疲労し痛みに繋がり易くなります。
殿筋
殿筋は大きく分けると大殿筋、中殿筋、小殿筋と3つの筋肉に分けることが出来ます。特に大殿筋はお尻の膨らみを作る筋肉となります。大きいという事はそれだけ負担を大きく受けやすいということです。ですから長時間座っていたり、立ちっぱなしが続くと負担を受けやすくなり筋肉が硬くなることで場合によっては、太ももまでの痛みやしびれに繋がり易くなります。
仙腸関節
仙腸関節は、骨盤の仙骨と腸骨の間にある関節となります。この関節部分の動きが少なくなることで痛みを引き起こすとされていますが、実際動く範囲は3~5mm程度と言われています。
仙腸関節が原因となる腰痛の場合は以下のような特徴があります。
- 長時間椅子に座ることが出来ない
- 仰向けに眠ることが出来ない
- 痛みがある側を下にして眠れない
- 前かがみで腰が痛い
腰痛以外には足の痛みが起こることがあります。腰部脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアなどでも起こる坐骨神経痛が起こることもあるので鑑別する際に注意が必要です。
内臓の病気ではない左側の腰痛対処法
左の腰だけが痛い場合の対処法をお伝えしていきます。
整形外科に行く
内臓疾患や感染症の場合はレントゲンやエコー、超音波検査、血液検査などで鑑別することが出来ます。内臓疾患や感染症の場合は命の危険性も含まれているので、まずは整形外科でしっかりとした検査を行いましょう。
また内臓疾患の場合は、「特に何もしていなくても痛む」という特徴がありますが無症状の場合もあるので、自己判断しないことが得策です。
ストレッチを行う
特に整形外科の検査で異常が見つからず、筋肉や関節が原因となっている場合はストレッチをこまめに行うことがオススメです。秒数は目的によっても変わってきます。ある研究では静的ストレッチをした場合、6秒間行った場合は関節可動域は変わらず、筋出力が向上。30秒間行った場合は関節可動域が向上し、筋出力が低下したという研究結果が出ています。日常では30秒程度伸ばす関節可動域を向上させた方がいいでしょう。
では、以下のストレッチを実際に試してみましょう。
腰方形筋のストレッチ
- 仰向けの状態で片側の膝を胸の方に引き寄せる
- 腰を捻るように腰からお尻にかけて適度に伸ばす
これを片側2~3回繰り返すようにしましょう。
- 床に座って片足を伸ばし、もう片方は曲げます。
- 上半身を横に倒してわき腹をストレッチしていきます。
これを片側2~3回繰り返すようにしましょう。
脊柱起立筋のストレッチ
- 座った状態で両足を伸ばして上半身を90度に保つ
- 片側の膝を曲げて反対側に足を回す
- 組んだ足の方向に手を持っていき状態を捻る
これを片側2~3回繰り返すようにしましょう。
殿筋のストレッチ
- 仰向けになった状態で両膝を立てる
- 片方の足首(外くるぶし)を反対側の膝の上に乗せる
- その体勢から太ももを胸に向けて引き寄せる
お尻から太ももにかけて伸びている感じがあればOKです。これを片側2~3回繰り返すようにしましょう。
また、伸びている感じがしない場合はすねの部分を持って胸の方に引き寄せるようにしてみて下さい。
- 椅子に腰を掛けて、足が床にしっかり着く高さに調整します。
- 片側の足首(外くるぶし)を反対側の膝の上に乗せる
- その体勢のまま、上半身を前に倒していく
背中を丸めないで行なうことがポイントです。これを片側2~3回繰り返すようにしましょう。
- 椅子に座ってやや浅めに座って上体を安定させる
- 捻る方とは逆の手を後ろの背もたれに持っていき、逆手は椅子を掴むようにする
- 上体を捻っていき、ゆっくりと捻る
これを片側2~3回繰り返すようにしましょう。
仙腸関節のストレッチ
- 仙腸関節の部分を確認する為お尻の割れ目の上に拳を当てる
- テープなどで固定した2つのテニスボールを拳の上に当てる
- 仰向けになってボールの位置がずれないように寝る
この状態を1~3分キープしてみましょう。
まとめ
左の腰だけ痛みが出た場合は筋肉や関節以外に内臓疾患や感染症も疑われることがあります。腎盂腎炎やすい炎、すい臓がんは命の危険性もあるので、まずは整形外科を受診して検査を受けましょう。またレントゲンや超音波と言った画像診断や血液検査などで診断できます。しかし無症状の事もあるので、一度適切な検査を受ける必要があります。
特に整形外科の検査で異常が診られなかった場合には筋肉や関節といった場所が原因となって起こっている可能性も高くなります。
腰方形筋、脊柱起立筋、殿筋、仙腸関節が主な原因となりやすいのでストレッチを行って負担を軽減させていきましょう。動かす範囲を広げたい場合は約30秒間のストレッチを行うようにしましょう。
あなたの腰の痛みがいち早く軽快する事を願っています。