膝のお皿の下が歩くと痛いのは膝蓋靭帯炎(ジャンパー膝)ではない?
「膝のお皿の下が痛くて、インターネットで調べると膝蓋靭帯炎と出てくるが、特にスポーツはしていないのにジャンパー膝になるのか疑問に思っている」
このブログは、このようなお悩みを抱えたあなたに向けて記事を書きました。
膝蓋靭帯炎とは?
スポーツ活動の中で、ジャンプ、急な切り替えし、加速と減速を繰り返すことによって、太ももの前を通る大腿四頭筋と呼ばれる筋肉に負担がかかった結果、膝のお皿の下に付着している膝蓋靭帯に負担がかかり、炎症が起こるものです。
この膝蓋靭帯炎は、1度の外力で起こるものではなく繰り返しの負担によって徐々に炎症症状が強くなっていきます。
特に跳躍競技のバレーボールやバスケットボールなどで多く起こることがあります。
膝蓋靭帯炎の原因
主な原因としては「使いすぎ(オーバーユース)」「大腿四頭筋(大腿直筋)の柔軟性の低下」「股関節の柔軟性の低下」「膝関節のアライメント不良」などが挙げられます。
使いすぎ(オーバーユース)
ジャンプや急な切り返し動作、ダッシュなどの運動を繰り返し行うことによって、負担が蓄積した結果発症しやすくなります。
大腿四頭筋(大腿直筋)の柔軟性低下
太ももの前の筋肉でもある大腿四頭筋の中の大腿直筋は、膝のお皿の下にある膝蓋靭帯まで走行している為、筋肉の柔軟性が低下することによって、通常よりも強く引っ張られてしまった結果、痛みを生じやすくなります。
股関節の柔軟性低下
股関節は前後、左右、左右に捻る6通りの動きが十分に出来る関節ですが、いずれかの動作が苦手になってくることによって膝への負担が強くなってくることが考えられます。
膝関節のアライメント不良
アライメントは「配列」という意味があります。膝のお皿が外側に向いていて、比較的真っすぐなラインが基本的な膝関節になりますが、すねの骨が内や外に向いてしまっている場合はアライメント不良となる為、膝の痛みを生じやすくなる原因にも繋がります。
膝のお皿の下の痛みは何が考えられる?
膝の痛みの代表例が大腿四頭筋と呼ばれる太ももの前の筋肉が原因として考えられますが、実は膝蓋靭帯炎ではない見逃してしまいやすい膝の痛みが存在します。それが「膝蓋下脂肪体」と呼ばれるものです。
膝蓋下脂肪体
膝のお皿の下に脂肪組織がありますが、この脂肪が固まってしまった結果、膝のお皿の動きが悪くなり膝のお皿の下が痛いという症状が出ることがあります。
あまり聞きなれないと思いますが、脂肪組織の周辺には神経や血管が多く通っているので、動作制限が起こることによって酸欠となります。
結果的に血流が不足して脂肪組織のクッション性が無くなってしまうことにより痛みが生じてきます。
膝蓋下脂肪体の特徴としては、画像診断によって構造的な異常が診られないことが特徴的です。特に膝の痛みなどの症状は自覚症状となるので、「画像に異常がない・・・でも膝の痛みはある」と不安になってしまうことも少なくありません。
膝のお皿の下が痛い時の対処法
まずは整形外科などで適切な診断を受けるようにしましょう。膝の痛みだけではなく、自己判断は大変危険です。画像診断を行って、病気や重篤な疾患が無いか確認しましょう。もしも異常が無ければ、膝周りのマッサージを行うようにしてください。
このマッサージを行うことで、膝のお皿の可動域の向上に繋がり脂肪組織の硬さを和らげて痛みの軽減に繋がることがあります。
まとめ
膝のお皿の下の痛みは、今回ご紹介した膝蓋下脂肪体の影響もありますが、原因が異なることもあります。まずは整形外科を受診していただき、適切な診断を受けるようにしてください。
特に重篤な病気や疾患が隠れていなければ、セルフケアと筋肉や関節への治療を受けるようにしてください。