膝を深く曲げると痛い原因は変形性膝関節症?対処法と治療法について
「しゃがむ動作をしようとした途中で膝が痛く、何が原因なのかを調べている」
「膝を深く曲げると痛みが出るので、対処法や治療法などを知りたい」
このブログでは、このようなお悩みを抱えているあなたに向けて記事を書きました。
膝を深く曲げると痛い原因は?
- しゃがもうとした時に膝が痛む
- 歩こうとして足を前に出した時に、痛む
- あぐらをかいた時に痛む
様々な場面で、膝を曲げる動作が入りますが、何が原因なのか?気になる所ですよね。
まず、膝を深く曲げる際に、筋肉なのか?関節なのか?を簡単に見極められる方法があるので、ご紹介していきます。
体重をかけて膝を曲げて痛い時
立っている姿勢から、しゃがんだり歩いている時に膝が痛い場合は「筋肉」と「関節」の両方かいずれかに問題が起きている可能性があります。
体重をかけないで膝を曲げて痛い時
体重をかけない姿勢(仰向けや座位)で膝を深く曲げた際に痛い場合は、関節に問題が起きている可能性が高いです。
体重をかけないと膝が痛くない時
仰向けや座った姿勢で、膝を深く曲げた際に痛みが出なかった場合は筋肉に問題が起きている可能性が高いです。
関節が原因の膝痛
- 胸椎腰椎移行部の影響
- 変形性膝関節症
- 膝周辺の関節の柔軟性の低下
などが考えられます。
胸椎腰椎移行部の影響
胸椎(胸骨)から腰椎(腰骨)に移る部分から大腿神経という神経が、腰方形筋と言う筋肉の間を通り、鼠径部から太ももの前側・内側まで走行していきます。O脚やX脚など、太ももの骨が内旋(内側に捻られた状態)の方や女の子座りなどを日常で行っている場合は、やや前屈みとなる為、腰を伸ばそうとした際に胸椎腰椎移行部の筋肉に力が入ってしまった結果、関節の柔軟性が低下してしまい膝の痛みに繋がることが考えられます。
変形性膝関節症
膝痛の中で最も多い疾患が変形性膝関節症ですが、病気ではありません。診断名として言われることが多いですが、
- 女性に多く発症する
- 立ち上がり、歩き始めなどの動作を開始する時に膝が痛い
- 正座や階段の昇り降りが困難
- 変形が目立つ
- 膝が曲げ伸ばし出来ない
このようなことが当てはまった場合、変形性膝関節症と診断されますが、症状の「症」の字を使用している為、病気ではありません。
膝周辺の関節の柔軟性の低下
関節は6通りの動きをしてくれます。「前後の曲げ伸ばし」「左右の曲げ伸ばし」「左右に捻る」動作が関節にはありますが、膝は「前後の曲げ伸ばし」は得意としていますが、残りの4通りの動きは苦手としています。
その苦手な動作を補ってくれるのが周辺の関節部分でもある股関節や足首・足指となりますが、これらの関節が十分に動いてくれないと、膝への負担が強くなってしまい膝の痛みに繋がっていきます。
筋肉が原因の膝痛
筋肉が原因となる場合、膝が痛む場所によっても異なってくることが考えられます。
- 膝の前:大腿四頭筋(大腿直筋)
- 膝の後ろ:膝窩筋
- 膝の内側:内転筋
- 膝の外側:大腿筋膜張筋
などが考えられます。
膝の前側が痛い
大腿四頭筋の中でも大腿直筋という筋肉が骨盤の前(下前腸骨棘)から膝のお皿(膝蓋骨)の下まで走行しています。膝を深く曲げる際に、膝のお皿が通常であれば上下・左右に動きがありますが、筋肉が硬くなってしまうと筋肉も固くなり、膝のお皿が動かなくなってしまいます。
その結果、膝を深く曲げた際に十分な可動性が出なくなり膝に痛みを生じさせます。
膝の後側が痛い
膝の裏側に膝窩筋という筋肉がありますが、膝を深く曲げた際に「膝の裏が腫れている感じがする」「膝の裏に何かがある感じ」という表現をされる方が多くいます。
膝が深く曲がらないという表現が正しいかもしれませんが、この膝窩筋が悪さをしている可能性が高いです。
膝の内側が痛い
内転筋が原因となる内転筋管症候群(ハンター管症候群)が原因となって、膝の内側に痛みが出ることがあります。ハンター管は、腰から出る大腿神経の枝の「伏在神経」「大腿動脈」「大腿静脈」が通りますが、筋肉の硬さが原因となって血流障害や神経障害を引き起こします。
膝の外側が痛い
大腿筋膜張筋は、お尻の筋肉の大殿筋を含んだ腸脛靭帯という組織が膝の外側まで走行していますが、この部分に炎症が起きたりする場合、膝の外側に痛みを伴います。
特にランナーに多く、腸脛靭帯炎またはランナー膝とも言われるものになります。
膝を深く曲げると痛い時の対処法
では、膝を深く曲げた際に痛みが出る場合は、どうしたらいいのか?対処法を3つほどご紹介していきます。
整形外科を受診する
何が原因で膝の痛みが出ているのかを確認する為に、まずは整形外科を受診するようにしましょう。緊急を要する場合は、手術が適用となるケースも存在します。「レントゲン」「MRI」といった画像診断や投薬治療は、整形外科以外では受けることが出来ません。
万が一のことに備える為に、まずは適切な検査を受けるようにしましょう。
膝周辺のストレッチ・体操
人間は筋肉が硬くなってから関節が硬くなっていきます。膝に関しては体重を受けることが苦手な関節の為、股関節や足首(足指)がクッションとなることによって、膝への負担を軽減することが出来ます。
また、下半身の筋肉は全体の約6~7割占めるとも言われているので、膝以外の部分を満遍なく動かすようなストレッチや体操を心がけるようにしましょう。
特に特定のストレッチや体操は拘らなくてもいいですが、ラジオ体操のような形で満遍なく大きく身体を動かすようなものがオススメです。
テーピング
痛みを感じる組織は「皮膚(真皮)」「筋肉(筋膜)」「関節(関節包)」の3つの組織が中心ですが、テープを貼ることで皮膚と筋肉の2つにいい影響を与えることが出来ます。
皮膚にも沢山の神経が通っているので、もしも皮膚が原因で膝痛を起こしている場合は、貼り方などは関係なく、ただ貼ることで痛みが軽減することがあります。理由としては、痛みよりも「貼る」「触れる」という感覚の方が脳に伝わる速度が速い為です。
筋肉が要因の場合は、貼り方が難しいので専門家の指示を仰いでから試してみましょう。
当院の膝の痛み治療法
当院に来られる方のほとんどが、整形外科を受診して「命の危険性がない」と判断された場合、来院されています。来院されてからは何が原因で膝の痛みが出ているのかを判断していきます。
検査(姿勢・動作分析)
痛みの原因は、日頃の身体の使い方から症状に繋がっていることがほとんどです。ですから、何が原因で膝の痛みを現しているのかを判断する為に、身体の使い方や動作を分析していきます。
症状説明
姿勢や動作分析をした結果、何故膝の痛みを生じてしまったのかを骨格模型を使って説明していきます。骨格模型を利用して説明をするので、関節に対しての説明がほとんどです。あくまでも関節が動くことで筋肉の柔軟性も出てくるので、この方法で伝えさせて頂いています。
膝痛治療
当院では、その人に見合った治療法を心がけています。例えば、過去に嫌な経験をした治療法を行った場合、勝手に身体が緊張してしまい思ったような成果に繋がらないことがあります。
ですから、嫌な経験をした場合や苦手意識があるような方法は提供しません。全ての治療方法が「血流改善」を目的とした方法になる為、必ずこの方法でなければ治らないというものではないからです。
鍼治療、マッサージ、整体(カイロプラクティック)、筋膜リリース、テーピングなど様々な方法を組み合わせて提供しています。
まとめ
膝を深く曲げると痛みが出る場合は、筋肉や関節部分が原因となっていることが多くあります。しかし、自己判断は危険なので、まずは整形外科を受診して適切な検査を受けるようにしましょう。
また、整骨院や整体院で治療を受ける場合は整形外科との併用をお勧めしています。何故なら、出来ることと出来ないことが、それぞれあるからです。
検査や投薬治療は整形外科で行う。筋肉や関節の治療は整骨院や整体院で行う。このようにしていただくことが理想的かと思いますので、参考にしてみてください。
膝を深く曲げると痛みを感じる人が原因や対処法、治療方法などを調べている。